水郷柳川のひな祭り

今日は、あまり行ったことのない筑後方面へ。
初めての水郷柳川散策です。
天気予報では午後は晴れるはずが、終日どんよりとした曇り空。
それでも、この地方独特のひな祭り、華やかな「さげもん」が迎えてくれます。

女児の出産祝いに贈られた着物の端切れで作られた、鶏、赤ちゃん、兎などのぬいぐるみと、大小の柳川鞠とを組み合わせて吊り下げます。
ぬいぐるみにはそれぞれ意味があり、女児の健やかな成長への願いが込められています。

筑後川や有明海の治水・開拓で発展してきた柳川城下だけに、人間と自然とが水を介して融合している様が、風景や伝統の中に見てとれます。

北原白秋をはじめとした文豪が多く輩出されるのもうなずける、情緒ある町です。

春の兆しもまだこれからといったところで、川下りの「どんこ舟」も冬仕様の「こたつ舟」ですが、船頭さんのユーモラスな語りや歌と、客の歓声が響きます。

城下町特有の迷路のような路地に、複雑な水路が交錯し、ずいぶん歩かされました。

疲れた体には柳川なべ、精がつきます。
どじょうの独特の風味と食感を、ふんわりととき玉子が包み、さかがき牛蒡のしっかりとした味と歯ごたえが支えます。
うなぎせいろとどっちにするか悩みましたが、柳川には柳川なべってことで。
花咲く頃、また来よう。
その時はうなぎせいろだな。