ステレオ歴史探訪(11) 平成筑豊鉄道(前編)内田三連橋梁
北九州から筑豊にかけて、そこここにレンガ造りの橋梁を見かけます。
かつて、筑豊の炭鉱から北九州へ石炭などを輸送した鉄道の名残です。
明治28年に田川伊田と行橋を結んだ豊州鉄道が開通しました。
赤村にある内田三連橋梁はその時に作られた、貴重な建築です。
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複線化を見越して、手前に線路を拡幅するつもりで残されたままになっている煉瓦のつなぎ手の凹凸には、幾何学的な模様の美しさと同時に、通り過ぎた時代の波が感じられます。
最盛期には3連の蒸気機関車で長い長い貨物列車を引いたという鉄道も、炭鉱が閉山し、石炭の輸送がなくなった今は、平成筑豊鉄道に生まれ変わり、1両編成のディーゼルが通います。
こんな小さな小川と、小さな農道2本くぐらせる目的にしては、贅沢な造りの橋梁のような気もします。
当時外国からの技術者を招いて設計された鉄道施設には、技術指導的な意味もあったのでしょうか。
上流側の壁面は、切り石積みで仕上げられていて、違った表情を見せています。
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コメント
二つ目草さん、こんにちは。ご無沙汰してました。^^
赤村にこんなところがあったんですね。知りませんでした。
レンガ造りというのは、ある種のノスタルジィを感じさせますよね。
炭坑町は、それでなくても寂れて切ない空気が充満してるし。
住んでいたときに行ってみたかったです。
赤村には毎年この時分、ほたるを観に源じぃの森に行ったものですよ。懐かしいなぁ。
ところでもう去年の秋になりますが、私も島原へ遊び行ったんですよ。
その時の写真を今ごろ載せたんですが、二つ目草さんの島原エントリーにトラバさせていただこうと思ったら、
pingを飛ばすのを忘れてしまい(笑)、リンクだけ貼らせていただきました。
投稿: そよ | 2006/06/10 14:59
>そよさん
お久しぶりですー!元気ですか?
今日は早朝から北九州→田川→赤→行橋→北九州と左回りしてきました。
源じぃの森の近くも通ってきましたが、夜ならホタルが見られたかもしれないですね。
赤から行橋にかけての今川沿いは初めて通りましたが、心地よいドライブでした。
島原ではかんざらしを食べてきたんですね。
私も食べたかったのですが、具雑煮で満腹だったので、叶いませんでした。
投稿: 二つ目草 | 2006/06/10 15:19
小学4年生の頃、一筆書きでこの辺を回ったなあ。
その頃は、国鉄色の汚れたディーゼルだった。
急行型車両がたまに接続してあって、それに乗るとなんだか得した気分でした。
ずいぶんカラフルな車両が走ってるんですね。
赤レンガが夢の途中みたいです。
投稿: でぱいゆ | 2006/06/10 19:55
>でぱいゆさん
今日は車で回ったのですが、鉄道の旅をしてみたいと思いましたよ。
筑豊からは遠賀川沿いのルートばかりを考えていましたが、行橋経由で北九州に向かう輸送ルートもあったんだなと知りました。
煉瓦の市松模様は、別の場所でも見たことがありましたが、複線化を考えてのことだったようです。
投稿: 二つ目草 | 2006/06/10 21:29
お~、見事ですね!!
凹凸を残したレンガの積み方。
これははじめてみました。
投稿: pogetaro | 2006/06/10 23:07
>pogetaroさん
この凹凸のある煉瓦積みは、北九州や筑豊の古い鉄道の橋梁に見られる特徴ですが、将来の拡幅という夢が破れた結果として残った哀しい美しさのようです。
田畑の中の小さな橋梁ですが、建築としては歴史的に貴重なもののようです。
http://www.dokokyo.or.jp/ce/ce0512/100nen_project.html
投稿: 二つ目草 | 2006/06/11 00:49