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2006/09/17

見つめる・感じる・考える

Tourou_s
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「山陰本線途中下車」より「灯籠に蟷螂」モノクロ化


台風13号が接近中です。
また真上を通過しそうですが、今回のは前回通過した台風に比べると、かなりの暴れ台風のようでちょっと不安です。

台風のせいで、せっかくの連休も撮影に出られず。
そんな時は、美術鑑賞というのもいいもの。

北九州市立美術館の本館の方で現在展示されている、「見つめる・感じる・考える-美術とこころの旅展-」 ■ 会 期 ■ 2006年9月9日(土)~10月15日(日)は、鑑賞のしかたを学ぶという、ちょっと変わった展覧会でした。

テーマに沿って、古今東西の作品が並べられています。
「水の表現のいろいろ」など、明確なテーマに沿って作品が集められているコーナーもあれば、作品間の関係が分かりにくく、何を感じればよいものやら悩まされるところもありました。

10点あまりの作品の前では、カラー刷りのワークシートが配布され、いくつかの設問に答えるようになっています。
例えば、ピカソの「貧しい食事」のワークシートには、
■この絵の中で何が起きていますか?
■どういうところが貧しいですか?
■食事はこれから始まるところでしょうか、食事中でしょうか、終わったところでしょうか? どうしてそう思いますか?
などという質問が並びます。
正解はなく、自分で、作品を見つめ、感じ、考えていくようになっています。

鑑賞者あってこそ作品は作品たり得るというのは、考えれば確かにその通りで、自分にとってのその作品の価値を高めるには、こちらも一生懸命、見つめ、感じ、考えていかなければならないんですよね。
あまりの名画の前では、それは台風に立ち向かうような、蟷螂の斧の心境になってしまいますが、自分の写真に対しても、作者であると同時に、最初の鑑賞者として臨む必要があるわけでして。

会場では、気に入った絵は、きれいに印刷されたカードを持って帰れるようになっていて(全作品1枚ずつまでOK)、とってもお得。
来館者が共同で作り上げていく作品づくりにも参加してきました。
著名な画家の作品展を見に行くのもいいのですが、こういう体験は刺激になります。

北九州市立美術館本館 「美術とこころの旅展」
■ 会 期 ■ 2006年9月9日(土)~10月15日(日)

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コメント

透けるような「はかなさ」や「幽玄」を蟷螂からうかがえます。
灯篭と蟷螂をかけてるのもシャレてるし。
蜘蛛の糸キラリもいいですね。

「鑑賞の仕方を学ぶ」はいい企画ですね。
小学生の頃は、こういうのぜんぜんなかったから、
「カレーの市民」とか見に行っても、
へぇーっとしか思わなかった。
もったいない話です。

投稿: でぱいゆ | 2006/09/18 19:52

〉でぱいゆさん
まだ小さい、カマキリの子供でしたが、果敢にファイティングポーズを取ってきました。
半逆光で、若いみずみずしいボディーの透ける感じを出し、精悍な表情は神社の幟をバックにして引き立たせました。
構図はカマキリの前傾姿勢、構えた鎌、ぴんと立ったヒップ、踏ん張る後ろ脚などに込められたフォースに、灯籠の曲線が呼応するようにしました。
かなり時間をかけて何枚か撮り直した作品です。
蜘蛛の糸は意図していませんでしたが、いいワンポイントになりました。

最近は形骸化した夏休みの宿題の読書感想文にも、見直しの動きがあるそうで、鑑賞の無理強いをしたところで、結局何の感動もないまま、先生受けのよい模範解答を探すだけに終わり、かえって逆効果ですよね。
今回の展覧会は鑑賞のしかたを学ぶといっても、手取り足取りではなく、ちょっとぶっきらぼうな感じでさえありましたが、ワークシートの設問などは、知識ではなく自分の内面を問われるようで、まじめに考えようとするとかなり疲れそうです。
いい刺激になったことは間違いありません。

投稿: 二つ目草 | 2006/09/18 20:56

なかなか面白い企画ですね。

私は美術鑑賞に慣れてないせいか、名画を見ても「へぇ~」
とか「うまいな~」ぐらいしか思わないもんで・・、(^^ゞ
こういう企画は勉強になるかも知れません。

まだまだ期間があるので、家内でも誘って行ってみようかな。
美術館に行くとか言ったら家内が腰抜かすかも・・。(^^)

投稿: wanwanmaru | 2006/09/18 21:17

>二つ目草さん
カマキリは、かなりじっとしててくれるので、あれこれ写真を撮るのが楽ですね。

読書感想文は苦手だったなあ。
中学の時、消え行く蒸気機関車の写真集の感想文を書いて、「読書感想文じゃない!」と先生に言われたなあ。でも、「ちゃんと写真に添えてある作者の一言を読んで、自分の言葉で感想を書いているんだ」と認めてもらいました。

>wanwanmaruさん
戸畑の美術館周辺は、いろんなオブジェがあって、
なかなか写真撮るにはいい場所ですよ。

投稿: でぱいゆ | 2006/09/18 21:40

〉wanwanmaruさん
こういう企画だと、なじみのない画家の作品にも接することができます。
水の表現のところに展示してある林田直子《青の池》の連作が気に入り、作品カードをもらって帰りましたが、私より年下と知りびっくり。
また青柳喜兵衛《天翔ける神々》は、張り子の虎にまたがる元気な子供の姿が愛らしく、これもカードをもらって帰ることにしましたが、そこに書かれた真実に、再び作品の前に戻って涙しました。

まだ行ったことがありませんが、美術館の喫茶店は眺めがいいそうですから、ご夫婦で行かれるならどうでしょう。

投稿: 二つ目草 | 2006/09/18 22:06

>でぱいゆさん
カマキリの子どもは、さんざん被写体になってくれた後、灯籠の向こうに消えていきました。

写真集で読書感想文。
作者の言葉が少ない分、読者が言葉を生み出さないといけないですね。

市立美術館は、wanwanmaruさんのブログにも登場した国際会議場と同じ磯崎新の設計で、これも変わった建物ですよね。
映画『デスノート』でロケに使われたとのことで、館内にロケ風景の写真がパネル展示されていました。

投稿: 二つ目草 | 2006/09/19 07:41

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