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2007/11/19

『プルコギ』『サッドヴァケイション』@小倉昭和館

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小倉の旦過市場横にある小倉昭和館
いわゆる名画座系で、いい作品を2本立て1,000円で見せてくれる有り難い映画館です。
ここで昨日から12月7日まで、若戸大橋のたもとが舞台の『THE焼肉MOVIE プルコギ』と『サッドヴァケイション』の2本が上映されています。

以前から北九州フィルム・コミッションの精力的な活動のおかげで、北九州をロケに使った映画が数多く撮られていますが、これまではどちらかというと、昔のまま残っている古い建物をロケに利用するのが目的で、ストーリーの舞台は実は北九州ではなかったりすることも多かったように思います。
しかし、この両作品は、北九州の風土を活かしたストーリー、台詞、キャラクターでしたので、風景も作り物感がなく、活きていました。

『プルコギ』の方は、コメディタッチで、大型チェーン店の赤肉(高級和牛赤身)VS小さな地元店の白肉(ホルモン)という焼肉対決が、ちょうど若戸大橋を挟んだ、若松の旧古河鉱業ビルと戸畑の海岸食堂を利用して行われていまして、どちらもよく知っている身としては楽しくてたまりませんでした。
旧古河鉱業ビルがあんなことになってる!

『サッドヴァケイション』の方は、響の風車群や門司の採石場などの荒涼とした風景が合う、かなりシリアスなストーリーで、その難しい内容を、演技力のある役者の面々がこなしています。
暗く乾いたようでいて、根底には温かみを感じる作品でした。
途中のシーンでは、なんと小倉昭和館も登場して、自分がいる映画館を映画で見るという不思議な気分を味わいました。

どちらの作品も、ご当地映画という興味に、作品自体の良さが掛け合わされた秀作で、北九州人必見の映画になっていると思います。

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昭和館はスクリーンを2つ持っていて、1と2は入り口が別になっており、今回の作品は2の方で上映されていますが、まず、チケットは1の入り口横にある売り場で買う必要がありますのでお間違えなきよう。

昭和館のある路地の入り口の少し右手、旦過市場入り口近くに、むつごろう焼のお店があります。
鯛焼きのような食べ物で、有明海のムツゴロウの形をしていますが、中身がバラエティに富んでいます。
今日は映画の前にハムエッグ入りと黒あん入りを買って腹ごしらえをしました。
『プルコギ』に登場する、ちょっととぼけた女社長役の桃井かおりの台詞に、「鯛焼きって偉いと思わない?中にあんこが入ってんのよ。普通は肉を入れるでしょう?」というのがありますが、むつごろう焼きは、普通はあんこが入っているところに、半熟卵とハムとマヨネーズが入っていて、これが美味い!
むつごろう焼き偉い!

昭和館に置いてあるチラシ類の中に、北九州フィルムコミッション北九州ロケ地マップという立派なパンフを発見。
これまでに北九州市内各地で撮られた映画のシーンと、マップが掲載されています。
ぜひ、いただいて帰りましょう。



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コメント

小倉昭和館で「プルコギ」是非見てみたいものです。
・・・が、12月7日までには帰れないなー(T_T)
せめて、レンタルで見ることにします。

投稿: 赤か毛 | 2007/11/20 18:42

二つ目草さん、こんにちは♪ご無沙汰ばかりですみません^^;

北九州ロケ映画といえば、「この胸いっぱいの愛を」。乙女チックな物語ですが、随所に生まれ育った門司港の街を見ることができて、不思議な感動を覚えます。
正真正銘、北九州が舞台の映画なんですが、ただ言葉が標準語なのが微妙・・・(笑)

門司も小倉もどんどん新しく生まれ変わってますが、路地を入ればまだまだ懐かしいレトロな風景を見ることが出来ますよね^^

投稿: そよ | 2007/11/21 13:21

>赤か毛さん
『プルコギ』観た帰りには、やっぱりどうしても焼き肉が食べたくなり、小倉駅近くの小さな焼き肉屋で「一人焼き肉」をしてしまいました。
お宅でレンタルビデオを観られるのでしたら、肉も準備しておきましょう。

>そよさん
『この胸いっぱいの愛を』は、私も公開時に観ましたよ。
門司の山手の路地がとてもいい雰囲気でした。
でも、門司の家から自転車で飛び出していった子どもが、次のシーンでは若戸渡船場に着いていたのは、変な感じでしたけれど。

『サッドヴァケイション』では、北九州弁の応酬のシーンがあって、見応えがありました。
本物の北九州弁なのか、私はネイティブ北九州人ではないので、聞き分けられませんでしたが。

投稿: 二つ目草 | 2007/11/21 23:34

エッ(゜Д゜)

昭和館ってまだあったの!?

てっきりつぶれてしまったかと思い込んでました・・。

・・って良く考えたらシネシティ有楽と勘違いして
ました。(^^ゞ

ホントに最近、北九州ロケの映画が多くなりました
よね。KFCの活動、あっぱれです。こういう形
でも北九州をもっとアピールできれば良いですね。

投稿: wanwanmaru | 2007/11/22 23:20

その昔、戸畑にも名画座がありましたが、
アダルト系の旧作3本立てばかりで、
そのくせ、人や車の多い交差点付近にあり、
おいそれと中に入れるところではありませんでした。

ある日、映画館の壁が崩落して、BEST電器に生まれ変わったけど、今はどうなったかな。

小倉の街、変貌してるようだけど、
わざわざ昭和を作るくらい変わってしまったのかな

投稿: でぱいゆ | 2007/11/23 19:41

FCといえば、舞台は下関でしたが「カーテンコール」
見ましたよ。レンタルですが(笑)
むつごろう焼食べたい。

投稿: 小太郎 | 2007/11/24 02:02

>wanwanmaruさん
北九州近辺にはシネコンがたくさんある反面、小さな映画館がつぶれていってますね。
黒崎にも黒崎ロキシーという単館があって、一度閉鎖したものが復活したのですが、結局長くは続かず閉鎖に追い込まれました。
シネコンではやらないような地味ながらいい作品を、安く提供してくれる、このような映画館を大切にしたいと思っています。

>でぱいゆさん
成人映画館は小倉駅の近くにまだ残っていますが、今の時代あまり若い人は利用しないでしょうね。
小倉の町にはあまり行きませんが、この旦過周辺は昭和のままといった感じです。

>小太郎さん
「カーテンコール」はまだ観ていませんが、小さな映画館の話で、ロケは八幡東区に残る成人映画館を利用しているのでしたね。

むつごろう焼のハムたまご、買うのに少し勇気が要りましたが驚きの美味さでした。
また食べたくなってきました。

投稿: 二つ目草 | 2007/11/24 18:45

こんばんは。
実はまだ私見ていないんですよ。
皆さんにご紹介はしているのですが・・・。

北九州フィルムさんがお店にもロケ地マップを
おいてくださっったんですが
あっというまになくなってしまいました。
かなりおもしろいし、え~っこの場面ここなんだぁ~と
関心しますよね。
映画に関わっていないのになんだか関わっているような
錯覚におちいります。
もっともっと撮影がおこなわれて
たくさん名画が撮られて
北九州が映画の街になるといいですよね(^^♪

そしてムツゴロウ焼きを購入している
二つ目さんを想像してしまいました(笑)

投稿: くろねこ屋 | 2007/11/27 21:23

「プルコギ」見ました!
DVD屋さんに行くと「新作」コーナーにあり
一つだけ残っていたので、いそいそと借りて帰えると・・・
家では焼き肉の準備が始まっていました。
全くの偶然でした。

  みんなで大笑いしました。(^o^)/

次の日、映画の街L.A.から旧友Aが来るというので
L.A.当時のもう一人の友人B(東京在住)と待ち合わせて行くと・・・
そこは、東北沢のマルイチという、プルコギそっくりのお店でした。
(友人Bが予約http://www.maru-ichi.com/
これも全くの偶然でした。

  ちょっと、鳥肌が立ちました。(^o^;

投稿: 赤か毛 | 2007/11/28 20:29

>くろねこ屋さん
単に古い建物を撮影に利用するというだけでなく、人間を含めた北九州の町そのものが、映画の題材に使われてきているのが嬉しいですね。
今回の2作品も、いい映画に仕上がっていましたので、若松戸畑の風景が、観た人の心に残ることと思います。

その絶好のロケーションにお店を出されて、毎日その風景の中で過ごされているくろねこ屋さんがうらやましいです。

むつごろう焼は、買うのに勇気が要りましたので、店の前を何度か往復してしまいました。
どうぞ、その様子も想像に加えてください。

投稿: 二つ目草 | 2007/11/28 20:34

↑すみません、上のマルイチのリンク末尾に括弧 )がくっついて
リンクがうまく表示されません。
↓こちらでトライしてみて下さい。
http://www.maru-ichi.com/

投稿: 赤か毛 | 2007/11/28 20:38

>赤か毛さん
『プルコギ』を焼き肉食べながら観るというのは、最高のシチュエーションでしたね。
観れば必ず焼き肉が食べたくなります。

きっと映画の中の北九州の風景も楽しまれたことでしょう。

マルイチというお店は、本当に「プルコギ」そっくりのお店ですね。
身体中に焼き肉の匂いが染み付いてしまいそうな、味のあるお店ですね。
上のリンクの方も修正しておきました。

投稿: 二つ目草 | 2007/11/28 20:51

さっそくありがとうございました。
メタルカラーといい、プルコギといい
二つ目さんには、いい情報をいつもいただいています。
これからも宜しくお願いします。

投稿: 赤か毛 | 2007/11/29 23:50

>赤か毛さん
知れば知るほど、北九州は面白いです。
こちらこそ、よろしくお願いします。

投稿: 二つ目草 | 2007/12/01 00:36

こんにちは。ご無沙汰しちゃってます。
斜めの切り取りがいいですね。赤の再現は難しいですが、みごとです。

投稿: qchan | 2008/03/10 08:07

>qchanさん
こちらこそご無沙汰しております。
市場の裏路地にある小さな社ですが、
市場の魚屋の魚を狙ってか、上空をたくさんの鳶が旋回しておりました。

投稿: 二つ目草 | 2008/03/11 23:33

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