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2008/08/20

『島津の国宝と篤姫の時代』展

R0011929

九州国立博物館第6回ぶろぐるぽに参加していただいた招待券を利用して、
『 島津の国宝と篤姫の時代 』
- 東京大学史料編纂所20万点の世界 -

に行ってきました。

東京大学史料編纂所の耐震工事に伴い、
膨大な史料を九州国立博物館で一時預かることになった、この機会を利用しての展示です。
見せるために展示するだけでなく、国の宝を修復し、保管するという博物館の機能については、
先日のバックヤードツアーで学んだところで、
実際、展示物の中には、その際バックヤードで修復が行われていた物もありました。

(以下の写真は、「九州国立博物館」から提供をうけたものです。)

Img_3634

そういった経緯で企画された、文書中心の展示ですから、
歴史的な価値の重さはともかく、見た目には地味なものが多いのですが、
九博も考えたもので、たくさんの史料の中から、島津家文書を選び、
それを『篤姫』と結びつけたので、もう大人気。
いつも借りることにしている音声ガイドも、レシーバーが出払ってしまって借りられないほどでした。

平安時代末から明治維新まで、中央ではいくつもの幕府が興り、倒れていく中、
700年にもわたり南九州を治め続けた島津家には、
それぞれの時代の為政者と交わした文書が残っています。
朝鮮での虎狩りの様子や豊臣秀吉の『刀狩令』の掟書などを除くと、
なかなか馴染みのない堅い内容のものが多い展示でしたが、
『足利義政御内書』という一連の通達書などをみると、毛筆の書でありながら、
書体やレイアウトなどの書式が統一されていて、
どうも当時からビジネス文書のテンプレートのようなものがあったようです。

Img_3586

島津斉彬の甲冑『白紫糸段威大鎧』(写真左)は、額のところに狐が飾られ、
彫金や織りなどの装飾も見事な大変美しいもので、
近距離対応双眼鏡PENTAX Papilioで、隅々までじっくり眺めていました。
『鉄錆地南蛮胴具足』(写真左奥に小さく写っています)は、西洋の鎧のようなスマートな形で、
鯨のひげで作られた兎の耳のような兜の飾りが印象的。

今回の展示の中で、篤姫と直接関わるものは実はわずかだったのですが、
関連の史料として、圧巻だったのは、国宝『大奥向惣絵図』
これは、広大な大奥の間取り図で、篤姫から島津家にもたらされたものとされます。
江戸城といえば徳川幕府の要塞でもあり、軍事機密ともいえるその内部の詳細が、
外様大名である島津に渡っていることに、驚き、
当時の徳川と島津の力関係をちょっと感じたりもしました。
その図によると、大河ドラマ『篤姫』で将軍が篤姫と会っていた部屋は、意外にも大奥の入り口近くで、
その奥には、将軍も踏み入れることのない、まさに女だけの世界が広がっているのでした。

会場では、CGによる江戸城本丸内部の再現映像も上映されており、
松の廊下や黒書院、白書院の様子など、身分によって厳密に階層化された部屋を、
かまわずスイスイとバーチャルに見物できるのがなかなか面白い。
大奥の絢爛な襖や畳を眺めながら、将軍とその息子以外は男子禁制といっても、
建具屋や畳屋の職人は入って行けたのではないかなと思っていました。

展示は、第1章 「国宝島津家文書の世界」、
第2章 「対外交流の至宝」、第3章 「東大の名宝」と続きます。

『ロシア使節レザノフ来航絵巻』では、長崎港での、福岡、佐賀両藩による長崎警護の様子が描かれていました。
長崎警護の代償として得られた砂糖が、福岡藩では「鶏卵素麺」、佐賀藩では「丸ボーロ」を生んだという、
当ブログでもおなじみ「長崎街道シュガーロード」の世界を想起させられる、個人的には貴重な絵でした。
また、当時描かれた、様々なペリーの肖像の比較なども、当時の日本人の捉え方を表していて楽しい展示です。

特別展会場の外には、NHK大河ドラマ『篤姫』のパネルや衣装なども展示されていて、
そこは一段と賑わっておりました。
私も、ご多分に漏れず、毎週『篤姫』を楽しみにしているくちですが、
今回の展示は『篤姫』を観ていなくても充分楽しめるものとなっています。
でも、今週末で終わってしまうので、さらに混雑しそうです。

第7回ぶろぐるぽに参加しています。

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