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2009/01/20

九州国立博物館『工芸のいま 伝統と創造 - 九州・沖縄の作家たち』

九州国立博物館の特別展「工芸のいま 伝統と創造 - 九州・沖縄の作家たち」に行ってきました。
第8回ぶろぐるぽに参加して当選した招待券を利用させていただきました。
第9回ぶろぐるぽに参加し、館内の写真は九州国立博物館より提供を受けております。

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今回の展覧会は、現在活躍されている九州沖縄の作家の工芸作品が集められました。
現代の作品と聞き、事前のイメージとして、毎年各地で行われている各種の公募展に内容が似通ってしまうのではないかという懸念がありましたが、それはすぐに払拭されました。

まず1階のロビーでは佐賀錦を織る実演が行われていて、1日にわずか1~2cmの長さしか進めないという繊細な技を目の当たりに。

3階会場に入場してからは、まず最初に今回の作品を作った作家さんたちのたくさんの顔に迎えられます。

音声ガイドでは、ただ見ただけでは分からない製作技術の解説があって、それが作品のどこに表れているのかも教えられ、作品の向こうにある作家の存在がより近く感じられました。
今回は、巡回展ではなく、九博独自の展覧会ですが、この音声ガイドがよくできていて、周りの着用率は少ないのがもったいない気がします。

それぞれの作品の紹介パネルにも、作家の顔と、作品の見どころの写真が付けられているのもよかったのですが、できれば技術的な解説のパネルなどももう少しあれば、技のすごさが理解しやすいかもしれません。

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古くからの大陸との交流などに基づき、展覧会のタイトルにもある「伝統と創造」が、九州ならではの、これら多彩な作品群を生み育てていきます。

上野の茶器には古くからの伝統を軸とした気品が感じられました。
有田は元々白磁、染付、色絵と多彩ですが、さらに新しい技法を加えたバリエーションが多く紹介されています。
博多人形の伝統による陶製の人形の繊細な表情にも惹かれました。
自然と幾何との融和から生まれる竹細工などなど。

有田の白磁のコーナーには、今回最年少昭和50年生まれの中村清吾さんの作品と、その祖父である、今回最年長、大正5年生まれの中村清六さんの作品が展示されていましたが、その2作品の共通点と相違点から伝統の部分と創造の部分が酌み取れる趣向です。
しかも、おじいさんの清六さんの作品にも創造がキラリと感じられるのがすごいところ。

また、一度は途絶えた伝統の手法を、研究を重ねて復活させたというものもいくつか紹介されていました。

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長い歴史、弛まぬ探求、数多くの行程と反復。
それぞれ想像するだけで、気が遠くなってしまいそうです。
伝統の経糸(たていと)を、代々の名人たちが技と創造の緯糸(よこいと)で、じっくり腰を据えて織っていく姿が感じられる展覧会でした。

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4階常設展のトピック展示 『港市長崎 「鎖国」のなかの異国情緒』では、長崎街道シュガーロードに関する資料を発見。
それは「紅色人於長崎寺社両遊女町見物之願横文字書附添書」という文書で、オランダ商館長がおくんち見物と遊女町見物をしたいのでよろしくという届け出ですが、その中に、その諸経費として砂糖10袋を支払うと書かれていました。
このようにして入った砂糖が、シュガーロード長崎街道に流れ、カステラや丸ボーロになるのですね。

関連 シュガーロード長崎街道(6)~西の起点出島とカステラの老舗

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コメント

ブログルポにご参加いただき、ありがとうございます。
今回の音声ガイドで、第一部の現役の作家さんの部分は、ギャラリートークをしているような形で作ろうということで、それぞれの分野を担当したものが、話した言葉から作られています。それが今までと少し違った形になっています。お楽しみいただけたということで、とても嬉しいです。
ご指摘のように、技術のことなど、もう少し詳しくというところ、確かにそうかもしれません。それぞれの作家の方の技術のヴァリエーションが多かったこともあり、今回は果たせませんでした。次への宿題とさせていただきたいと思います。
1階のエントランスホール、ミュージアムホールを使って、これからもさまざまなイベント(工芸展関連以外も沢山あります)開催されますので、また、お立ち寄りいただけると楽しんでいただけると思います。お待ちしています。(九博スタッフ)

投稿: y.ito | 2009/01/20 23:27

>九博スタッフy.itoさん
今回もぶろぐるぽに参加させていただき、ありがとうございました。
これまで見た工芸展よりもずっと作家のことを意識しながら鑑賞することができましたが、これは、展示法や音声ガイドの工夫によるものが大きいと思います。
自分の住む町に、こんな技を持った方が今まさに活躍されているのだということを実感でき、またこの九州の地に脈々と伝わる歴史を知ることができました。

技術解説の件は、非常に基本的な部分、例えば絣のあの模様はどうやってできているのかということもよく知らないものですから、その辺りを教えていただけると、伝統と創造の違いも理解しやすいかなと感じました。
地元の作家さんですから、例えばそういう技術がわかりやすい部分の陶片や端布などをお借りし、手にとって見せていただいたり(企業秘密でダメかな?)、作家さんご本人にお話をうかがえたりするときっと楽しいと思います。

投稿: 二つ目草 | 2009/01/21 00:02

二つ目草様
 確かに、おっしゃるとおりですね。
 今、土日祝の11時半から、「作家が語る、会場で」というギャラリートークを開催しております。毎回、お一人の作家の方に、九博のスタッフが質問する形式で行っています。この際に、技術のことなどもうかがっています。詳しい日程は九博WEBの下記に出ています。
http://www.kyuhaku.com/pr/exhibition/exhibition_s14-info01.html
 九博スタッフが取材に行って体験したわくわくするような楽しさの一部を皆様に感じていただけるようにと始めたものです。これ、とても楽しく、おすすめです。(九博スタッフ)

投稿: y.ito | 2009/01/21 01:23

>y.itoさん
作家の方のお話を聞ける機会を作っていただいていたのですね。
拝見すると、印象に残っている作品の作家の方ばかりで、これは貴重で、楽しそうです。
かなり若いかたも頑張っているのを知り、嬉しくなりました。

投稿: 二つ目草 | 2009/01/21 22:51

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