北九州イノベーション+ナイトツアー (2) 料亭金鍋
2010年8月21日の北九州イノベーション+ナイトツアー2010〜若松編〜
上野ビル(旧三菱合資若松支店)に続いて取り上げるのは「料亭 金鍋」です。
明治28年に若松に出店。
文明開化の象徴でもある「牛鍋」が今もメインの料理。
ちなみに、すき焼きとの違いは、牛鍋は味噌仕立てだということだそうです。
現在の木造3階建ての建物は、明治43年頃のもの。
平成16年には国の登録有形文化財に指定されています。
重要文化財と違って、内部は比較的自由に改装できるので、
このように生きた形で建物を利用できるのだそうです。
黒漆喰の力強くクールな外観。
そこここにモダンな意匠が。
ここは、火野葦平がよく利用したという葦平の間です。
石炭の積み出しで栄えていた若松には、リッチな炭鉱主もここに集ったのでしょう。
飯塚の伊藤伝右衛門邸や大浦荘、田川のあをぎり、戸畑の旧松本邸和館など、
それぞれが建てた住宅には、書院造りの座敷があるなど、いくつかの共通の特徴があるそうです。
しかしながら、個人の住居と違って、ここは料亭。
黒漆喰の外壁。廊下の壁は白。
そしていよいよ室内に入るとベンガラの赤い壁。
これは、女性の衣装を模して、着物の黒から襦袢の白、そして腰巻きの赤という、
何とも色っぽい演出になっているのだそうです。
照明器具や天井の細かな細工なども、当時をできるだけ再現しているとのこと。
今年は火野葦平没後50周年ということで、いろいろ記念行事があるようです。
11月14日(日) 旧古河鉱業若松ビルで、葦平の原作で、本人も出演もしているという
『人魚昇天』が上映されるそうです。
金鍋の弁当付き。
実際、かつては金鍋の近くに芝居小屋もあって、仕出しもしていたそうです。
何となく飯塚の嘉穂劇場を思い浮かべてしまいましたが、
それは、『人魚昇天』という刺激的なタイトルが、
嘉穂劇場で見た『殿方皆殺し』というコピーと対になっている気がしたせいでしょうか(汗)
今回のツアーでも、締めは 旧古河鉱業若松ビルでジャズを聴きながら、金鍋のお弁当をいただきました。
ツアーのレポート、次回は洞海湾についての予定です。
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コメント
二つ目草さんへ
先日は、イノベーション&ナイトツアーにご参加いただきまして、ありがとうございました!!
二つ目草さんのブログを読んでいると、当日のことが、ガイドつきで蘇ってくるような気がします!
洞海湾についてのお話、楽しみに待ってます!
http://wakamatuobakanet.blog75.fc2.com/?m
投稿: アグネス(若松おバカネット事務局) | 2010/08/28 14:41
>アグネスさん
若松での北九州イノベーション&ナイトツアーでは大変お世話になりました。
スタッフの皆さんの入念な準備と、当日のご案内のおかげで、
とても楽しく過ごさせていただきました。
若松での新たな発見も数多く、忘れないうちにブログに記録しておくことにしました。
今後ともよろしくお願いします。
投稿: 二つ目草 | 2010/08/28 17:26